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PROJECT

プロジェクト

常識を破った、執念の大勝負。

BPO事業が挑む新マーケット

ビジネスプロデュース事業

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MEMBER

常識を破った、執念の大勝負。

中里 晃之

2007年新卒入社

縛られない。型にはまらない。やりたいこと/面白いことを追求する。

常識を破った、執念の大勝負。

藤倉 瞬

2005年入社

温和な雰囲気に、笑うと目がなくなるえびすの表情で、一瞬にして惹き付けるオーラを持つ。
自分のことはいつも後回し。周囲、後輩の心配ばかりするムードメーカー。
いざというときには、一番メンバーからの信頼も体も“アツい”♂。

常識を破った、執念の大勝負。

望月 佑起

2015年入社

「私、失敗しないので」的なクールな容貌。時には先輩、上司でも関係なく意見を言う。
反面、困っている人に手を差し伸べることを躊躇しない、世話好き。

CONTENTS

乾杯の夜

二線路通りの隠れ家的バーのカウンター、隅の席に男が2人。その夜、BPO事業部のプロジェクトマネージャーである中里が、営業本部事業推進マネージャー藤倉を誘った。
「なんだって?もう一度…」
藤倉のくぐもった声に、中里は苦笑いを交えて静かに言った。
「わかんないですよね。最近は既存の粋をとっぱらったシステムが出現してきて…あらためて説明します。藤倉さんがこのシステムの登録者だとしましょう。藤倉さんは自分の空いている時間に自分の自転車やバイクで、とある花屋が注文を受けて作ったアレンジメントを注文したお客様のもとへ届ける。藤倉さんのような運び手と届けてほしい花屋をセッティングする宅配サービスといえば、わかりますか?注文先は花屋であったり、レストランであったり、さまざまですが。」
「…。」
「そうだ、藤倉さん、ケータイにアプリ入れてたんじゃないですか、ビザでしたっけ?」
「ああ、えっ、あれ?ピザのデリバリーのことか?」
「新システムは“花・植物”や“料理”、“スイーツ”などを運ぶんですけど。どうやら、こういうデリバリービジネスが計画されてるらしいんですよ。」
「なるほど…その情報は確かか、なんて野暮なことは聞かないが。で、そのシステムを中里はどうしたいのよ?まさか、俺に自転車を漕いで花を届けないかって勧誘してるわけ…ではなさそうだな。」
中里は琥珀色のグラスを掲げて、言った。
「藤倉さん、乾杯しましょう。…藤倉さんのチカラが必要なんです。」

翌日、BPO事業部の会議室。藤倉は中里から渡された企画書の草案を読み終え、中里に言った。
「昨日の話、本気なんだな?」
「本気です。」
「確かにウチらは営業代行の受託も守備範囲のチームだ。だが、その前にウチらは“人材”を扱う会社の中のチームだぜ。これって、まったく畑違いじゃないの?」
「藤倉さんの言いたいことはわかります。わかりますけど…ほら、ウチの社長はチャレンジすることに、とても寛容じゃないですか。」
「寛容って?じゃあ、もう社長には…。」
その日の朝、中里は社長室を訪れた。このプロジェクトの概要を説明し、社長の許可を仰いだのだ。
「雨が降りそうだな。荒れるぞ、この仕事。土砂降りも覚悟してるのか。」
話を聞き終えた神保社長は窓の向こうに目をやった。
空には銀鼠色の重い雲が広がっている。
「降らせません。晴れにします。晴れにしてみせます。」
「晴れにするか…じやあ、雲ひとつない青空を俺に見せろ。」

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中里の賭け

いまにも泣き出しそうな空を眺めながら、藤倉は聞いた。
「さて、どうする、これから。」
入社以来、新規開拓チームに所属し、テレビ局、大手不動産会社など難攻不落と言われる企業との取引を次々と実現してきた中里であったが、こと今回のプロジェクトに関しては一筋縄では成功させられないことを覚悟していた。BPOチームだけでは、クライアントに期待感を持たせられないことを。期待感を持たせられなくては、この挑戦はゲームオーバーだ。
「T社と組みます。」
「T社と組む?T社って、ウチの競合だぞ。」
「“人材”ではね。でも、このプロジェクトは人材じゃないんです。今回はまったく新しいことやろうとしてるんですから、俺は既存の考え方はすべて忘れようと思うんです。」

同行するという藤倉を「ここは俺に任せてください」と言い切り、T社に単身で乗り込んだ中里は、日本各地で目覚しい売り上げを誇るX社が新たな事業展開を考えている情報を入手したこと。しかし、少数精鋭で事業を運営するX社の社員には余剰社員などいないこと。ここに、営業代行と言うビジネスチャンスが潜んでいることを説いた。ライバル会社が1人で訪問してきたことも、予想だにしない夢物語を真顔で語り出したことも、そしてジョイントプロジェクトを提案してきたことも、どれもが意表をつかれるサプライズであった。さすがにT社は即答を避けた。
「どうだった?」
「どうでしょうねえ。」
「余裕だな。」
余裕どころではない.T社とのジョイントを思いついた日から胃がキュツと縮こまっている。勝算などない。これは賭けだ。T社は乗ってくる、そう信じていた。

数日後、中里の胃がついに悲鳴をあげる寸前に達したその日、T社がこの共同プロジェクトに賛同すると回答してきた。

「チームはできましたね。」
「中里の博才にはかなわないな。年末のジャンボ宝くじは中里に行ってもらうことにするわ。じゃあ、次は…いよいよ、か。」
その前に、中里はドラッグストアに行かねばと思った。

中里チームとT社のジョイントチームがX社のそびえ立つビル前に立っていた。
中里は大きく息を吐いた。「行きましょうか。」
中里たちを待っていたのは、がっちりとした体格の外国人、専務取締役だった。
綜合キャリアグループとT社の会社の紹介と実績、今回の営業代行を提案する契機を語った。ここまで黙して、中里らのプレゼンテーションに耳を傾けていた専務取締役が口を開いた。
「確かに我々社員は少数精鋭だ。新システムヘ参画する店舗開拓の営業代行をやっていただけるのなら、Win-Winの関係が成立する。」
競合会社が枠を超えて、ジョイントプロジェクトチームを結成し、営業代行を提案してきたのだ。X社へのインパクトは大きかった。「こいつら、本気だ。」声に出さなくとも、会議室にいるX社の誰もが、その熟を理解した。
(トントン!)会議室のドアをノックする音。
ドアが開くと同時に、「ようこそ!」と上機嫌で登場した外国人男性こそ、A氏だ。
藤倉が「いいガタイしてんなぁ」と口にしたほど、その体躯はオリンピックで5つの金メダルを獲得した長身の水泳選手を彷彿させた。
役職は代表取締役!
専務取締役がここまでの経緯をA氏に説明する。静まり返った会議室に2人の小声が反響する。次第に緊張感が高まる。
A氏が急に席を立ち、ホワイトボードになぐり書きをした。
中里らはホワイトボードとA氏を交互に見遣る。
専務取締役がA氏を見る。A氏が親指を立てた。

「当社がニュービジネスを展開するかどうか、君たちにかかっている。」

「任せてください。」
中里は代表取締役のA氏と専務取締役に親指を立てた。すると、A氏は中里たちへ丁寧にお辞儀をしたのだ。A氏の誠意に中里は武者震いした。

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俺の仕事

受注が決まってから、中里は花屋、植木屋、レストラン、カフェ、飲食店へ足繁く通うハードな毎日が始まった。このビジネスの成功は自分たちにかかっていると思うと、プレッシャーは大きい。しかし、ありがたいことに胃腸薬は不要となった。藤倉に加えて、力強い協力者、コールセンターの望月の登場のおかげだ。中里のレクチャーを受けた彼女は、各店舗へ同行する一方で、ショップのパートナーを募るために、情報の収集や分析、発信、受信ができる人員の選抜体制やマニュアルの整備、ロール・プレイング研修…こうした業務をこなせる専属チームの結成と育成を進めていった。それは、中里や藤倉が逆に引っ張られるほどの推進力だった。こうしてテストマーケティングでも好結果が得られ、正式にこの新ビジネスが展開されると発表された。

「藤倉さん、仕事って、面白いですね。」
「おいおい、中里、熱でもあるんじゃないか?そんな殊勝な発言は中里らしくないな。」
「中里さん、もしかして本当にしんどいんじゃないですか?X社に訪問して以来、ほとんど休まれてないし…。テストマーケティングも終ったことですから、休んでくださいよ。」望月も声をかける。
「気持ちだけ、いただくよ。そうなんだなぁ、自由に仕事を創れるってのは、いいもんだなぁ。俺の仕事って胸張れるのって、やっぱサイコーだよ。」
「中里、やっぱり診てもらうか?」
藤倉が笑った。望月も。そして、中里も笑った。

X社へ訪問した翌日、社長室をたずねた。中里は神保社長に受注までの経緯を口頭で報告したかった。とりわけ、T社とのジョイントは成功したからいいものの、もし失敗していたらと思うと、神保社長には直にお詫びをしておきたかった。
「ともあれ、ご苦労さんだったな。これからがたいへんなんだろ?」
「たいへんですが、俺の、そう、俺の仕事ですから。」
窓を見遣った。雨の雫が窓をつたう。
神保社長がつぶやいた。
「雨が降ろうが、天晴だな。」

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