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採用コラム

2020.12.01

『日本を世界に開かれたフラットな国にしたい』プロダクトマネージャー藤田の挑戦

『日本を世界に開かれたフラットな国にしたい』プロダクトマネージャー藤田の挑戦

綜合キャリアグループでWebサービスのプロダクトマネージャーを務める藤田 佐保。彼女はこれまでの海外経験を通して、日本で海外の人が働くことに対するハードルの高さを感じていた。海外人材学習プラットフォームで『日本を、世界に開かれたフラットな国にしたい』と語る藤田の想いを紐解く。

日本を、世界に開かれたフラットな国にしたい

藤田 「日本の企業の方はよく『日本語ができる方を雇いたい』とおっしゃいます。しかし、これがどれだけハードルが高いことなのかはなかなか理解していただけません」

海外人材の採用・活用は日本でもさまざまな形で広がりを見せている。外国人技能実習制度や留学生の就労といった入口から、海外人材の採用を進める企業も増えてきた。その中で藤田が感じることは、海外人材と日本の企業の間でいまだに大きなギャップがあることだ。

海外人材にとって、日本での就労を望んだ際に最初のハードルとなるのが言葉の問題だ。

藤田 「”ある程度普通に日本語でコミュニケーションができる方を採用したい”と皆さんおっしゃいますが、 TOEICの点数に例えると“ある程度普通に英語でコミュニケーションができる”ためには、800点くらいは必要だと思います。

日本人のTOEICの平均点は580点くらいですから、“普通に日本語ができる”という要求水準がどれだけ高く、日本語ネイティブではない方が語学習得にどれだけ力を割かなければならないのかが伝わるかと思います」

日本語の課題に加えて、情報アクセスの課題もある。生活情報や就職情報など、日本で働こうと思ったときに必要な情報は、日本人向けに提供されている。海外の人が日本で働くことを考えたとき、参考になる情報は意外に少ない。

藤田 「日本人と他国の方では、生活のバックグラウンドや一般常識、あるいは職業観といったものが大きく違います。当たり前のことですが、日本人向けに提供されている情報だけでは、その前提となる情報をもたない方は、日本での生活や就業にうまく結び付けることができません。

また、インターネットでアクセスできる記事の多くは、使用語彙が難しかったりブロークンな表現を使っていたりするため、日本語学校で日本語を学んでいる方にとっては読解自体が困難です」

労働人口が減り続けている日本において、これまで限られた人材や領域にとどまっていた海外人材の就業が今後大きく広がっていくことは間違いない。藤田はプラットフォームの開発を通して、海外と日本のギャップを埋め、日本をフラットで世界に開かれた国にしていきたいと語る。

海外で感じた日本との違い

藤田は海外経験が長く、「海外とのギャップ」を肌で感じてきた。

藤田 「新卒で入ったITコンサルティングファームで、タイに赴任する機会がありました。そのとき強烈に感じたのは、日本人とは物事の進め方がまったく違うということです。日本では暗黙の裡にスムーズに進むことも、海外では準備ひとつとっても簡単には進まない。

日本では必要に応じて残業することは普通ですが、海外ではそうとは限らない。そもそも、やり方というか前提になる考え方が違うんですね。そのギャップを感じると同時に、いろいろな価値観の人が集まって一緒に仕事をすることの楽しさも感じました」

その後、結婚を機にパートナーと世界50カ国を回る経験をした。さまざまな国で多様な人々とふれあい、お世話になったことが、現在の仕事の原点となった。

藤田 「海外で多様な価値観に触れたことで、日本はすごく閉鎖的な国なんだな、と感じました。日本独特のいいところもたくさんあるのですが、それが海外の人には伝わりづらく、伝えるための仕組みも十分ではない。

ひとつの文化を暗黙の裡に共有できる強みが、別の文化圏から来られた方にとっては暮らす上での大きなハードルになっている。そんな日本の現状を変えられる仕事をしたいと思うようになりました」

帰国後、日本語教師の資格を取得し日本語教師としての働き方を模索したが、そこで別の違和感に出会う。

藤田 「日本語教師、という世界は良くも悪くも『ボランティア』的な感覚が強く、また言語の習得を目的としているため、ビジネス要素よりもアカデミックな要素が強いです。言語の習得は手段であって目的はその先にあるべきだと考えたときに、自分がやりたいことを実現するためには違うアプローチが良いのでは、と思うようになりました」

日本語教師としての活動は続けつつ、ITコンサルタントとしてのキャリアも積みながら、海外人材と日本をつなぐ仕組みづくりに熱意を持ち続けていた藤田。そのとき、綜合キャリアグループで働いていた知人のコンサルタントから声がかかった。

海外人材向けの学習・交流プラットフォームのサービス開発。「kaji」プロジェクトとの出会いであった。

海外の人が日本で暮らし、働くためのプラットフォーム「kaji」

海外人材が日本で働くためのハードルは非常に多いが、その中で最も課題感が大きいのは「コミュニケーションの壁」である。とくに、日本語学習とマッチング、そしてコミュニティの課題が大きい。

藤田 「日本語を学習するためのコンテンツは最近かなり増えてきました。しかし、学習教材として適しているかというと、必ずしもそうではありません。たとえば、使われている語彙が難しすぎたり、習っていない文法が使われていたり。

学習者のレベルに合っており、かつ日本人とコミュニケーションを取る上で役に立つ正しい知識が得られる教材でないと、かえって混乱するだけです」

また、日本語能力を測定する試験としては「日本語能力試験(JPLT)」が有名だが、JLPTでは肝心の会話能力をはかることができない。

藤田 「日本の企業と海外人材をマッチングするときに、意外とハードルとなるのが履歴書です。日本人同士であれば、バックグラウンドが同じなので履歴書に書かれた内容で、それまでの経歴をある程度正確に判断することができます。

ですが、海外人材の経歴はその意味やレベル感を正しく理解することが難しく、判断材料になりにくい。また、素早い反応が求められる日本語での面接では、事前準備が難しい質疑応答を通じてこれまでの自身のキャリアや強みをPRすることが困難です」

そこで、この二つを解決するプラットフォームの開発が始まる。

海外人材学習・交流プラットフォーム「kaji」は、綜合キャリアグループが、将来的な海外人材ニーズに応えるために2020年リリースしたばかりのWebサービスだ。

藤田 「日本語を学びたい方に向けて、日本の文化を紹介したり、日本で生活したり仕事を探したりする上で役立つ知識を紹介する記事の提供をしています。文法や語彙がきちんとコントロールされており、読者の日本語レベルに合わせて読む記事を選ぶことができるので、学習教材としても活用いただけます。

また、学習者が自分のレベルに合ったカリキュラムを選んで学習すると、その履歴がサービス上に保存されていく機能もあります。この学習履歴は採用企業側に見せることができるので、企業としては『このくらいの日本語ができて、こんな努力をしてきた人なんだな』と、可視化された能力と活動履歴を採用の際の判断材料として活用することができます。

また、ガイダンスに沿って自身の詳細な学歴・職歴が記述でき、日本語教師が添削してくれるポートフォリオ作成機能も備えています。学習履歴と合わせ、従来の履歴書よりも具体的な情報を採用企業側に提供することが可能です」

自身の育ってきた環境とはバックグラウンドが大きく異なる日本で、より良い条件での就業を果たすには、より進んだ個人情報可視化の仕組みが必要だと藤田は考えている。

日本で働きたいと思ってもらうために

日本語学習プラットフォームとしてリリースされた「kaji」だが、今後は交流プラットフォームとしての機能強化も予定している。ポートフォリオをベースにしたサービスは今後、海外人材の支援者や人材サービスのキャリアアドバイザー・リクルーターにも開放していく予定だ。

藤田 「ポートフォリオ・ベースのマッチングや、コミュニティ経由の相互支援の仕組みにつなげていきたいです。海外の人が日本で働くためには、言葉のハードルや習慣のギャップを周囲の支援で減らしていくことが必要だと感じます」

藤田の考えの根底には、自分自身が海外で経験したコミュニケーションの難しさ、就業の難しさがある。

藤田 「パートナーの海外赴任に随伴し、スリランカに滞在していたことがあります。このとき、コミュニティの必要性をとても強く感じました。パートナーには仕事の関係のコミュニティがありますが、自分自身のコミュニティはなかなか広がりません。

自力で仕事を探そうとしても、ビザや得られる情報に制限がある中で良い仕事を見つけるのは、かなり大変です。会社に守られてタイに赴任していたときとは違い、暮らしの基盤をゼロから立ち上げる難しさを身に染みて感じました」

この経験から、藤田は日本国内の海外人材が仕事をスムーズに探すためには、コミュニティ形成を支援することができる、プラットフォームが決して必要だと考えている。

藤田 「日本に来る留学生のうち、日本で働きたいと思っている人は決して少なくありません。ですが、うまくマッチングができずに帰国してしまう人がかなりの率で存在しています」

こういった状況を変えるためにも、マッチングと支援のプラットフォームとして「kaji」を機能強化していきたいと藤田は語る。

藤田 「日本のいいところ・よくないところをフラットに伝えられるプラットフォーム。同じ目的を持った人が世界中から集まって、日本での生活や就業を相互に手助けできるプラットフォーム。『日本で働きたい』という想いを醸成し、背中を一押しすることができるようなプラットフォームへと成長させていきたいです」

「特定技能」制度の導入など、海外人材の活躍に向けた国の取り組みや支援は始まったばかり。『日本を、世界に開かれたフラットな国にしたい』と語る藤田の挑戦はこれからも続く。

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