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2020.02.28

最も人財輩出できる会社へ──オフショア拠点設立、人財循環型モデル構築への挑戦──

最も人財輩出できる会社へ──オフショア拠点設立、人財循環型モデル構築への挑戦──

2019年12月、グループ初の海外拠点となる現地法人綜合キャリアベトナム(SCV)が設立されました。その代表に着任したのは、1万社以上の契約管理部門においてBPR(業務再構築)を担当してきた竹廣 信行。グループの未来を担うSCVを率いる竹廣が海外事業の今までとこれからを語ります。

トップシェアのマーケットで逼迫する人材難を、海外から救う

メーカーのマーケットでトップシェアを誇る綜合キャリアグループ。しかし、日本国内の生産年齢人口の減少、人材需要による人材不足は地方マーケットで顕著に感じるようになっていました。

竹廣 「人材吸引に関わるコストが増加傾向にあり、このままでは、国内メーカーの生産性を押し下げてしまう恐れがあったんです。その問題を解決すべく、海外展開を視野に入れるようになりました。ビジネスが発展しつつ、平均年齢が若い、そして親日の志向が高いという理由で、ベトナムを最初のターゲットにしました」

SCVは2020年現在、綜合キャリアグループの経理業務やWeb制作業務など、一部の業務をしています。代表である竹廣以外はすべてベトナム国籍のメンバーで構成されており、営業、総務、Webデザイナー、事務と複数の職種で総勢20名のチームとなりました。当社が出稿した求人広告への応募も2週間で100名近くあり、現在の日本では考えられないくらいの反響でした。

竹廣 「まずは業務や企業文化の定着が必要ですので、日本国内で業務をしているベトナム国籍のメンバーやクリエイティブディレクターに協力してもらい、数週間滞在して手伝ってもらっていました。それ以外にもシステム部門のメンバーに設定してもらったテレビ会議システムでいつでもコミュニケーションを取ることができたので、全面的なサポートを受けられたことは大きかったですね」

世界共通のEmployability

綜合キャリアグループとして初の海外拠点となるSCVの代表を務める竹廣。彼は、実際にメンバー育成をする中で、大切にしている考え方があると言います。

竹廣 「仕事を通して、日本国内や他社でも活躍できる人財へと成長してもらうことです。綜合キャリアグループがもともと大切にしている“Employability”という考え方ですが、これは世界共通だと思っています」

綜合キャリアグループでは、あいさつや振る舞い、仕事への取り組み姿勢など、基礎的で誰もができることを徹底します。それがどこへ行っても活躍する人財につながると考えているからです。しかし、竹廣がそういった能力育成にこだわるのには、別の理由もあります。

竹廣 「もう15年くらい前ですが、前職ではガソリンスタンドに勤めていました。実は、サービスコンテストで全国No.1になったこともあるんです。

あと、両親共にサービス業をしていたので、『目の前のお客様にどう対応したら喜んでもらえるか?』を常に考える環境でもありました。転職活動をしていたとき、こういった考え方を大切にしている会社だとわかったので、綜合キャリアグループに入社することを決意しました」

考え方に共感し入社した竹廣。しかし、入社後に最初に携わった人材派遣のコーディネーター業務で、大きな壁に直面します。

竹廣 「ある派遣スタッフの方が仕事で悩んでいるときに、自分の考え方を強制してしまったんです。ポジティブに考えた方がいいよ!とか。今考えるとスタッフの立場や心境を度外視してしまっていたんだなと。

結果的に、『竹廣さんの下では、働きたくありません』と言われてしまい……すごく申し訳ない気持ちになりました。ショックでしたね」

考え方を強制するのではなく、具体的な行動を示して、誰でもできるしくみにしていくこと。とくに国が違えば、文化や考え方、価値観が違うことは当たり前です。だからこそ、強制や教育ではなく、相手の喜ばせる行動を定着させることに力を入れようになったという竹廣。

竹廣 「SCVで仕事をした人財がどこへ行っても活躍できる人財となるような人財輩出企業になること。これが自分のひとつの役割だと思っています」

未来を描き、そのワクワクを原動力に

竹廣は、もともとベトナム語が使えるわけでもなく、海外経験が多いというわけではありませんでした。

それでもSCVの代表という重役を担うようになったのには、変化を恐れず新しいことへ挑戦する、そういった竹廣の特性が影響しているのかもしれません。

竹廣 「派遣コーディネーターで店舗立上げやマネージャーを経た後、人材会社の心臓部とも言える顧客企業との契約管理、給与計算業務などをつかさどる部署に着任しました。そこでは、BPRを担当し、業務効率を改善させながら、顧客へ提供するサービス開発もしていました」

個人の力量に頼っていた業務を分解し、判断基準などを明確にすることで、深い知識が無くてもできる業務を切り出しました。それらをアルバイト採用によって、短時間短期間業務で回せるように。

それがオペレーションノウハウとなり、他社の給与計算などを受託するアウトソーシングのサービスも開発にもつながります。しかし、それらの実現の過程では、当時のメンバーからの反発もありました。

竹廣 「現状である程度うまくいっているのに、手法を大きく変えることにはリスクしかないというイメージがあったのだと思います。

ただし、反発を受けても、このしくみができ上がればメンバー全員が今よりももっといい仕事ができるようになる。そう信じていたので何度も説明し続けました。挑戦を辞めることは頭になかったですね」

挑戦することで道を切り開いてきた竹廣。ベトナムでの市場開拓はこう振り返ります。

竹廣 「海外で会社を立ち上げて、その社長になることをゼロから自分でやろうとしたら相当な時間とコストがかかるじゃないですか。でも、手を挙げるだけでそのような経験に挑戦できることは当社の醍醐味ですね。もちろん成果に対する責任は感じながらですが」

挑戦し、そのプレッシャーをもバネに変える──そんな彼の特性を思う存分発揮できる環境がSCVにはありました。それは、SCVの今後の展開からもうかがえます。

循環型モデル構築と人財輩出による人と社会への還元

SCVは、単なる事務センターではなく、さまざまな展開を未来に描いています。

竹廣 「まずは、国内の経理業務、Web制作、プログラミングの5割程度を本センターで受託できる状態を目指します。

その後は、有料職業紹介やBPOなど当グループがもつナレッジを活用した顧客への価値提供をしていきたいと思っています。国が違うと申請や法令などの違いもあるため、サービス化までには少し時間がかかりますが」

海外マーケットの開拓、国内企業への価値提供などSCVがグループにもたらすビジネス上の影響は重要なものばかりです。しかし、それ以上に海外人財の循環型モデル構築が目指すカタチであると竹廣はいいます。

竹廣 「ベトナムからの技能実習生は3年間ほど日本で就業したのちに帰国するんです。しかし、そこで培った技術や日本語力を生かせる仕事環境は整っているとはまだ言えません。

当社では、ベトナムからの送り出し機関との提携、日本国内での受け入れ組合の設立、シェアトップの受け入れ先企業ネットワーク、そしてベトナム現地法人という人財の循環型モデルを構築しつつあります。これが、ベトナム国内の技術蓄積や所得向上を実現するきっかけになればと思っています」

海外への展開を進める企業は多く、綜合キャリアグループが海外のマーケットを多く持っているわけではありません。だからこそ、差別化を図った事業モデルをつくろうとしているのです。

竹廣 「綜合キャリアグループやSCVを介して就業したベトナム国籍の人々が、より豊かなビジネスライフを過ごしていける。そんな環境をつくるためにSCVはEmployabilityの向上と挑戦を後押しする会社であり続けます」

新たな地で、挑戦をしている竹廣。SCVを順調に成長させつつ、竹廣は別の国へのチャレンジを企図しているかもしれません。綜合キャリアグループの海外展開はこれからさらにおもしろく、加速していきます。

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