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2019.12.15

HRビジネスのフロンティアを切り開く、最先端の「フィールドアウトソーシング」

HRビジネスのフロンティアを切り開く、最先端の「フィールドアウトソーシング」

綜合キャリアグループの成長を支えるBPO事業部に、フィールドアウトソーシングというサービスがあります。これは営業代行、それも訪問営業を代行する異色のサービスです。他社に真似のできないサービス開発力で超有名フードデリバリーの日本上陸も支援したこのサービスをひも解くため、チーム責任者の中里晃之に迫ります。

あのフードデリバリーサービスの日本展開をサポート

「フィールドアウトソーシング」は一言で言うと“営業を代行する”サービスです。コールセンターや事務処理などの業務委託を行うBPOのサービスの中でも、客先への訪問営業を代行するのがその特徴。

このサービスが立ち上がったきっかけは、ある案件の成功事例でした。それはかのスマートフォンを使ったフードデリバリーサービスを日本に展開させるための、グロースハックを支援する案件でした。

中里 「すべての始まりは、求人媒体のライバルと飲みに行ったときに出た話だったんです。海外で話題になっているフードデリバリーが日本上陸を準備していて、営業と事務の採用をすると。おもしろそうな案件だから一緒に営業に行ってみよう、となりました」

スマートフォンを使った配車サービスで有名なその企業は、人材サービスと求人媒体の2社がタッグを組んでサポートするという、一風変わった提案も快く受け入れてくれました。そうして中里たちは打ち合わせを重ねつつ、提案内容をブラッシュアップさせていきました。

中里 「クライアントの要望は当初、営業職と営業事務スタッフの採用でした。しかしヒアリングをしていくうちに、先方の本当のニーズは『人の採用』ではなく、早期にサービスを日本で展開するために、初期から日本の飲食店 200社と契約を結びたいということだとわかりました。

『限られた期間に人的パワーを投入したい』というニーズは BPOに向いています。そこで綜合キャリアは業務委託で開拓営業の代行を、求人媒体の友人はその契約事務コールセンターを担当する共同提案でいくことになりました」

当初の想定とは違う提案内容だったので、説得は簡単ではありませんでした。費用対効果のシミュレーションを何度もやり直したり、契約条件の交渉で綱引きもしたりしました。大手他社が競合に割り込んできたときには、案件自体が振り出しに戻る可能性もあったと言います。最後には米国本社から来たエグゼクティブにプレゼンをしなければいけないなど、タフな案件でした。

中里 「最終プレゼンが終わった後、笑って『君たちに賭ける』と握手してもらえたときは、本当に嬉しかったですね」

業界屈指のチームビルディング力に支えられた、開拓営業への絶対的自信

しかし、受注をしてすべてが終わりではありません。新規事業の開拓営業を担う体制をつくらなければならないのです。

まず最優先で進めたのが、訪問営業チームの人員確保でした。

中里 「ウチはもともと人材サービス企業ですから、いろんなエリアで人材採用の膨大なデータを持っています。今回の案件では、よくある “営業職の経験者 ”を確保するのではなく、別の条件で採用することを考えました。

以前からお客様に、『若くて、元気がよくて、体力のある営業を紹介してほしい』と言われていましたが、そんな人材がいっぱい余っているわけがないので、発想を変えてみました。本当に若くて、元気がよくて、体力がある営業が必要なのかなって」

中里が目をつけたのは地域にいて土地勘のある人材、地域内のリワーク女性でした。

中里 「セールスに必要なのは人当たりの良さや訪問回数です。働く時間や動ける地域は限られているけれども、コミュニケーション力が高く、効率良くお客様を回れる女性の営業職は、今回の案件にうってつけでした」

また、営業のチームマネジメントも重要です。特に訪問営業のスタッフは自分の居住エリアを直行直帰で回る仕組みにしたため、活動状況や成績をリモートで管理する必要があります。

中里 「アクティビティの管理はスマホアプリを使いました。訪問件数の報告や勤怠・経費の申請などはアプリから上げてもらうようにすることで、営業の効率を上げることができると考えたのです。訪問先は飲食店ですから、ランチタイムや夕方は忙しいですよね。話を聞いてもらえる時間帯は限られていますから、なるべくメインの訪問業務に集中してもらえるように工夫しました」

そのほか、リーダー陣と共に業務フローやマニュアル、管理スキーム、システムの準備をして体制を整えました。おまけに外資系なので契約書は英語。ネームバリューがまだ無い状態からのスタートなので、営業トークも緻密に組み立てなければなりません。

中里 「ウチはもともと、営業チームの構築が一番得意な会社です。チームメンバーを確保して業務をスタートするだけではなく、チームのモチベーションをいかに引き出していくか、チームのコミュニケーションをいかに円滑に進めるか……マネジメントの仕組みが基盤としてあるので、新しい仕事にも自信を持ってチャレンジすることができました」

できないことを“できる化”する

期間が限られる中、急ピッチで進められた体制づくりの後、フードデリバリーサービスの新規開拓営業はスタートしました。

当初は新しいサービスということで飲食店の顧客に理解してもらうのに苦労したり、契約オペレーションについての質問が現場から上がりマニュアルを毎日のように修正したりと、慌ただしい時期が続きました。

しかし細かなチームマネジメントと早いPDCAサイクルでの改善を進め、早期に開拓営業を軌道に乗せることができました。

中里 「できる限りの準備をしたという自負はありましたが、やっぱり最初は少し不安でした。営業スタッフさんたちがきちんと説明できるか、飲食店に受け入れてもらえるか、 BPOをやっていると最初はどうしてもいろいろと課題が出てくるものです。

ですが、チームのコミュニケーションや、クライアントやパートナーとの関係さえきちんとしていれば、クリアできない課題はありません。軌道に乗ってからはおもしろいくらいに成果が出せるようになりました」

結果、予定の期日を大幅に繰り上げる勢いで開拓営業が進んでいきました。そうしてイニシャル200社を準備できたフードデリバリーサービスは、華々しくローンチを飾ることができたのです。その後も1年以上にわたって契約は続き、サービス改善の役割まで全うしました。

この案件の成功の背景には綜合キャリアグループの考え方や、BPOのサービスをつくる中で培ってきたノウハウがあると中里は言います。

中里 「 BPO事業部ではスタート時から大事にしている部署の理念があります。それは『できないことを “誰でもできる化する ”』ということです」
“この人しかできない仕事”をつくると業務量が偏り、全体の業務効率も落ちてしまいます。これを防ぐために、仕事を誰でもできる作業に分解し、ほかの人が仕事を手伝えるようにします。こうすることで、スキルや経験の高い人材が求められていた仕事が、それほど経験がない人でも“できる”仕事になります。

中里 「難しい仕事を難しいままやるのは、どこの会社でもできることです。ウチの会社は社風として『分業と統合』をずっと刷り込まれているので、難しい仕事を “誰でもできる仕事 ”に組み立て直すのが当たり前です。そうすることで、人材不足の時代でも人を集められますし、効率的で働きやすいチームをつくることができます。今回の案件も、綜合だから可能だったサービスだと思います」

この成功を受けて、BPO事業部のサービスラインナップに、訪問型の営業代行業務委託サービス「フィールドアウトソーシング」が、正式に加わることになったのです。

HRビジネスのフロンティアを切り開く

中里は今後、フィールドアウトソーシングが注力すべきニーズはふたつあると考えています。それはグロースハック代行とルート営業代行です。

中里 「企業の営業職採用に対するニーズはここ数年高いままですが、最近は変化が出てきています。それは一時的な繁忙期や、ベンチャー企業のスタートアップからグロース時期だけ営業キャンペーンを行いたいという要望です」

その背景には国内マーケットの環境変化があります。

テクノロジーの導入で業態が変わり、国内海外を問わず、ベンチャー企業の新規サービスが増えてきました。そのため、ずっと営業組織を持つつもりはないけれど、サービス拡大フェーズで集中的に営業展開を行いたいというニーズが生まれているのです。

中里 「フードデリバリーサービスのグロースで成功したおかげで、グロースハック的な引き合いはかなりあります。デリバリーサービスが多いですが、飲食店や小売店の情報サイトの開拓営業とか、保険関連なんかもありますね」

また国内大手企業では、グローバル展開を見据えて国内組織の見直しをするケースが増えています。たとえば、国内の営業人材や組織を海外向けに配置転換するために営業組織を既存顧客とのコミュニケーション重視に変えていくケース。こういった場合には、ルートセールス代行の案件も多いそうです。

中里 「最近のものでは内装メーカーの既存顧客訪問とカタログ入れ替え、家電メーカーの量販店を回る新商品提案。また変わったものでは、教科書の学校向け営業などもあります。

ウチの営業マンはエリア内の人材ですから、遠距離から出張で来る営業マンよりもずっと頻繁に訪問できます。そのためコミュニケーションも密にできて、評判はいいですね」

これらのニーズに応える営業マンは、自分の担当エリア内で複数企業の訪問業務を、日によって代わる代わるこなしていきます。働く時間に制限があるパート勤務者などが多く、限られた時間を自分でやりくりして実績も上げられることから、人気の高い仕事として定着もいいです。

中里 「フィールドアウトソーシング自体は、今すごく伸びています。この先さらに『必要なときに、必要なだけ営業してほしい』というニーズは増えていくと思うので、どんどん業種や展開エリアを広げていきたいと思っています」
2019年現在は、東京を中心に首都圏近郊で展開しているフィールドアウトソーシングですが、エリアの拡大も予定しています。その上で、中里はさらに新しいビジネス展開も仕掛けようと考えています。

中里 「ウチの会社、特に BPO事業部は、新しいサービス提案をあの手この手で提案して実現していけるのが楽しみです。お客さんに提案をして、それが新しいサービスにつながるかもしれないと思うと、いつもワクワクします」
綜合キャリアグループの成長エンジンであるBPO事業は、同時にHRビジネスのフロンティア。日々新しい構想と顧客利便性の提案で、マーケットを切り開いています。

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