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2019.09.18

革新的な組織づくりを進める新卒入社の社長。自らの足で乗り越えてきた10年間の軌跡

革新的な組織づくりを進める新卒入社の社長。自らの足で乗り越えてきた10年間の軌跡

新卒入社から10年で社長まで上り詰めた川村将臣。「社長になりたい」と手をあげてから、数々の苦難にぶつかりながらも自らの力で挑戦し乗り越えてきました。2019年5月現在、売上高前年比140%の利益を出す株式会社バイトレの組織づくりをおこなう彼が歩んできた道のりに迫ります。

自分自身の力を証明したい。直感で入社を決めた

▲入社1年目、松本店時代の川村(左)と現在の川村(右)

大学4年の春。規模もさほど大きくない、いわば無名の人材会社に入社を決めたのは、直感だった。

川村 「就職活動は起業も視野に入れながら進めていました。情報を得るために周りの先輩の話も聞いていたのですが、大手企業に入社を決めた方が『うちの会社は~』って自慢げに話している姿を見て、なんか違うなって思ったんです。

会社のブランドを振りかざすのではなく、自分自身の実力が認められることの方が立派なんじゃないかと。それで、名前も知らなかった綜合スタッフ・オプショナリー(現・綜合キャリアオプション)に、自分の価値を試す意味も含めて入社を決めました」

一社で内定が出た後も、ほかにいい会社があるかもしれないと就職活動を続ける学生が多いなか、潔く入社を決めた川村。

入社後は、リクルーティングディレクターとして既存企業への人材提案や新規営業、スタッフフォローなどをおこなった。そして、東京と長野にて3年ほど経験を積んだ後、ARM推進部という社長直下の経営企画部門に異動になる。転機が訪れたのは、2007年だった。

川村 「ある日社長(綜合キャリアオプション代表取締役 神保 紀秀)から大手人材会社の株価を調べろと言われて、指示通り株価を調べて持っていったんです。そしたら『株価だけ持ってくるやつがいるか!』って怒られて、『この会社、収益性はどうなんだろうね?』と聞かれたんです。

その大手人材会社は、当時うちでやっていなかった短期派遣を扱う会社で。社長は新たな事業領域を考えていたんです。

それからしばらく、その企業のホームページを見て IR情報とにらめっこして、『社員ひとり当たり、このくらいスタッフ稼動があれば黒字だと思います』と報告したら、それならうちもできるなと。社員のアクティビティには自信がありましたから、同等かそれ以上に利益を上げられると踏んだんでしょう。『やるか?』と聞かれたので、やります!と」

こうして当時長期の人材派遣を主軸としていた綜合キャリアオプションにおいて、短期単発の人材派遣事業がスタートする。メンバーはたったふたり。名称をバイトレ事業部と名づけた。

「僕も社長になりたいです」飛び込んで知ったのはイメージと真逆の世界

▲バイトレ1号店、池袋本社の開設工事にて。ふかふかのカーペットが嬉しい

立ち上げ当初は、綜合キャリアオプション渋谷店の一角、それもたった4席から始まったバイトレ事業部だが、着実に事業をひろげメンバーも増えていった。そこで川村は事業部を法人化することを考えていた。

川村 「自分がやらなきゃという気持ちがありました。なので、ある日社長から電話をいただいたときに『この事業部を法人化して社長になりたいです』と言いました。そしたら、『一度汚い体になってしまうと綺麗な体になるのって難しいんだぞ』と言われて」

それは、当時拡大はしていたものの黒字化できていなかったバイトレ事業部の様子を見た神保の「今社長になったら赤字企業の社長になってしまうから、今は待て」という提言だった。

その後、黒字が達成したのは2010年。法綜合キャリアオプションバイトレグループは今度こそ正式に法人化の許可と手続きを経て、株式会社バイトレへとなった。そう、川村は新卒入社から10年で、晴れてグループ会社の社長に就任したのだ。

出る杭は伸ばす。手を挙げる者にはチャンスがある。これが綜合キャリアグループの社風である。

学生のころから思い描いていた起業という夢をつかんだ川村だが、実際に社長になってから見たのは当初のイメージとは真逆の世界だった。

川村 「なりたくてしょうがなかった社長職でしたが、なってみたら思い描いていたものと全部真逆でした。大多数の『社長になりたい』っていう想いは、肩書き、地位、名声、お金、人気などすべてが手に入るっていうイメージから生まれるものだと思います。でも実際は違う。ストレスの方が多いし、自分のことなんか考えられなくなりましたね。風呂に入っていても、ベッドに入っていても会社のことや人のことばかりで(笑)」

普段見せない社長の顔の裏側には、葛藤や不安もあった。

川村 「グループには尊敬する先輩がたくさんいますけど、自分のやっている領域においては相談できる相手がいないのでしんどかったです。

また、日々奮闘するなかで考え方も変わっていきましたね。営業職だったときは『達成させよう』というプラスの考え方でしたが、社長になってからは『勝つことよりも負けちゃいけない』を思うようになりました」

会社を楽しんでほしい。部活動や友だち遊びに近い感覚で働けるように

▲バイトレには顔を合わせて伝えるための仕掛けがたくさんある

実はバイトレが法人化して間もなく、岩手県出身の川村は東日本大震災で実家を無くしている。不慮の出来事だが、同時にもう逃げる場所はないのだと覚悟が決まったと言う。

川村 「帰る家があるという時点で、どんなに頑張っても 99までしか出ないと思うんですよね。どこかに甘えがあるというか、何かあったら帰ればいいやって。津波で家が流されたとき、もう帰れる家はないんだと覚悟が決まった感じがありました」

──もしも仲間が同じ状況になったとき、最後の砦が会社だったとしたら? 自らの経験も踏まえ、川村は社員が「ここが最後の砦なら悪くないな」と思えるように組織づくりにも力を入れている。

法人化から10年目に入り、店舗は24拠点、社員数は330人を超えた2019年5月現在。組織が大きるにつれ発生する課題もあるが、川村が大切にするのは「顔を合わせる」ことだ。

川村 「全員と膝を突き合わせて話をしたいというのはありますが、社員数が 330人まで増えた今、体ひとつでは足りないので仕組みでカバーしています。たとえば、年に 2回ある納会では池袋の本店に全国 24店舗の全社員が大集結して盛り上がったり、いつもカメラ越しに物を言うだけだと離れていってしまうと思うので、あえて事務仕事を隣の支店まで行ってやったり。社員と顔を合わせる機会は多くしています」

また、社長と社員という関係のほかに、社員同士、店舗間同士においてもユニークな仕掛けや制度で全国を密につないでいる。

川村 「会社に仕事に行くのって、学校に勉強しに行くのと似ていると思っていて。学校が楽しいと思う要素って、勉強じゃなくて友だちや部活動やバイトだったりするじゃないですか。だからそれに近い感覚で、部会制度を取り入れています。全国の店舗からメンバーを募ってひとつのプロジェクトに取り組むことを通じて横のつながりを増やし、ゲーム感覚で仕事を楽しめるようになるんです」

たとえば、“なでしこリーグ”は、その名の通り女子サッカーのなでしこJAPANから命名された、店舗ごとにマッチングの件数で勝敗を競うイベントである。「数字で競うのは営業の仕事」というイメージを払拭させるべく、事務アシスタントメンバーを対象にゲーム性を持たせた競争の仕掛けを入れたところ、むしろ営業部門よりも積極的に臨む姿勢が見られ新たな発見があった。なでしこリーグを始めてから、メンバーが勝敗と勝ち点に意識がいくようになり、架電数があがったことはもちろん、チームプレーにも磨きがかかったという。

また、社内専用ホームページをつくる通称“ホムペ部会”では、各店の受注獲得といった営業情報から、若手社員から恐れられている取締役の失敗談、家庭での子煩悩エピソード、新人時代のトンデモエピソードなど、プライベートなものまでさまざまな情報共有をおこなっている。これは川村自らブックオフでHTMLの本を購入し、ゼロから構築したものだ。社員が思わず笑ってしまうコラムを執筆するなどし、現在も自ら手を入れているという。

お客様だけじゃない。社員自身にも“楽しい仕事”をしてほしい

▲「バイトレ」の社名に冠した想いをこれからも伝え続けていく

こうした部会などの取り組みをきっかけに、日々の作業に追われ気持ちが落ち込んでいた社員も、盛り返して成果を出すケースも多い。そこにあるのは、仕事を作業労働としてただこなすのではなく、ゲーム感覚で楽しむ、積極的にやりたいことに変えるという捉え方、意識の変化だ。

川村 「社名のバイトレは、アルバイト+トレーニング、単発のアルバイトを時間の切り売りでなくスキルとして積み上げていきましょうよという意味があるのですが、それは社員にも言えると思っています。一つひとつの仕事を作業として時間の切り売りにするんじゃなくて、自分のキャリアにしていこうよと。そのためには仕事を自分のやりたいこと、楽しめるものにすることが重要なんです」

考え方ひとつで「仕事は楽しい」へ変わる。人材という無形商材を扱うビジネスだからこそ、自分の行動ひとつ、取り組みひとつが成果につながる。

これからも川村は、人材会社として、社長として、自分のキャリアを自分で積み上げていける、そんな人材輩出を続けていく。

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